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栄養コラム
2020.07.05

三大栄養素

【三大栄養素】

前回コラムの〆に「次は食物繊維について」と言った気がしますが、予定を変更して“三大栄養素”についてお伝え致します。

 

三大栄養素とは炭水化物、たんぱく質、脂質を指します。

 

 

 

炭水化物=糖質+食物繊維ですから、3つ前のコラムでは“糖質”にフォーカスしてお話し致しました。

 

糖質は主に我々の細胞のエネルギーとなる栄養素という話でした。

補足するならば「直接的にエネルギー源」となる栄養素です。

 

なぜならば三大栄養素が“三大”と呼ばれる所以は「エネルギー源になれる」からであり、たんぱく質もアミノ酸・ペプチドへと分解され、吸収されたのち糖新生により血糖へ変わることができます。

 

この糖新生も肝機能、筋肉量、質的な栄養不足により左右されます。

そのため肝機能低下、運動不足などの方がいきなり低糖質ダイエットをして、たんぱく質の糖新生を狙うのは危険です。

 

低血糖に陥り、ダイエットは失敗します。

 

 

脂質も同じくです。

エネルギーとして貯蔵されていた中性脂肪はグリセロールと脂肪酸へ分解され、グリセロールが糖新生されます。

 

このようにして三大栄養素である炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質はカロリーを持っているというだけでなく最終的に血糖へ変わることができるのです。

 

だからこそ“三大”なのです。

 

そのなかでも直接的にエネルギー源となるのが糖質で、間接的にエネルギー源になるのがたんぱく質と脂質で、この2つはそれ以外にも本来の役割を持っています。

 

 

たんぱく質は身体を構成する材料となり、脂質は細胞膜を構成する要素やホルモンの原料となります。

 

 

脂質の役割は貯蔵エネルギーというイメージがありますが、それも役割の一端でしかなく栄養療法としては細胞膜の構成要素としての役割が大きいです。

 

また脂溶性ビタミンであるビタミンA,D,E,Kを吸収するためには、食事で脂質を摂っている必要があります。

 

そのためオリーブオイルを筆頭に、ごく少量の油で調理することは栄養素の吸収を促してくれますが、高脂肪食はミネラルの排泄や消化不良に繋がるので注意が必要です。

 

エネルギー源になれる三大栄養素に合わせて、代謝を助けるビタミン、ミネラルも追加して五大栄養素。

 

 

 

 

さらに水を追加して六大栄養素。

 

そのまた食物繊維を追加して七大栄養素などと言われますが、血糖になれるのは三大栄養素だけなのです。

 

食物繊維も腸内細菌が短鎖脂肪酸へと代謝され、カロリーとなることができます。

ですが、やはり血糖へ変わることができないのです。

 

 

代わりに細菌の働きを支えるエネルギー源となります。

 

そうなんです。

 

食物繊維は大変重要な栄養素なのですが、私達の細胞と共生し、ヒトの身体を構成してくれる細菌のエネルギー源になるのが食物繊維なのです。

 

私達の身体は

 

37兆の細胞

100兆を超える腸内細菌

 

この2つの働きにより健康が維持されています。

 

そのため糖質、たんぱく質、脂質を摂ることで37兆の細胞へエネルギー源や材料を与える。

 

食物繊維や発酵食品などを摂ることで100兆の細菌へエネルギー源や仲間を追加する。

 

 

この2つがヒトの健康を保つために重要です。

 

たしかに私達の身体そのものは細胞で出来上がっており、直接的に細胞が機能するための栄養素を摂ることは大変重要です。

 

ですが、細胞の働きを支えてくれる細菌の栄養素を摂ることもそれと同じく重要なのです。

なぜなら我々の細胞は良き同朋である細菌の働きなくして、適切に機能することができないからです。

 

今回は食物繊維の重要性を知るために、あえて三大栄養素の簡単なまとめ的な内容でした。

 

三大栄養素をバランスよく摂るためにも

 

・まごわやさしい から選ぶ

・調理加工を少なくする

 

これが基礎になります。

ぜひ今までの栄養コラムを参考になさってくださいませ。

 

執筆:川合 智 ニュートリションアドバイザー

 

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