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栄養コラム
2020.12.07

玄米の気になるところ

【玄米の気になるところ】

2回のアンバーコラムでは「味噌汁」についてお伝えしてきました。

 

要約しますと味噌汁は

 

豆類、ゴマ類、海藻類、野菜類、魚介類、肉類、きのこ類、芋類。

 

どれを入れても美味しい具だくさんの味噌汁が出来上がり、栄養バランスを整えることができます。

 

具だくさん味噌汁は消化吸収もサポートし、不調の予防にこれ以上ない1品です。

 

 

その味噌汁と最高の相性を持つのが玄米です。

 

 

 

白米と比較してビタミンB群、食物繊維が豊富になり腸内環境を改善する効果も期待できます。

 

しかし玄米というと

 

「鉄分の吸収が阻害されるって聞いたけど」

 

 

という方もおられるのではないでしょうか。

 

 

この情報が飛び交う理由は玄米に含まれるフィチン酸にあります。

 

 

フィチン酸はキレート作用を持ち有害ミネラルなどを排泄する物質でもあり、デトックス効果も期待されています。

 

すが鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムとも結合して排出を促し、吸収率を低下させると考えられています。

 

玄米に含まれるのは既にミネラルと結合しているフィチンであり、胃でミネラルと遊離しフィチン酸となります。

 

かしビタミンC、有機酸、発酵食品がこのフィチン酸のミネラル吸収阻害の働きを弱めることが判明しており、このフィチン酸が持つ負の効果は栄養欠乏食の場合のみ発生するようです。

 

 

またフィチン酸の働きを抑制する酵素があり、それがフィターゼです。

実はこのフィターゼを作るのが味噌など発酵食品に含まれる麹菌です。

 

人はフィターゼを作ることができませんが、発酵食品に含まれる麹菌がフィターゼを産生し、人はそれを利用しています。

 

そう、まさに玄米と味噌は奇跡の相性なのです。

 

 

 

米類と大豆食品は「たんぱく質の質:アミノ酸スコア」においても完璧であり、玄米と味噌汁のコンビによって日本人の健康は支えられてきたと言っても過言ではないでしょう。

 

 

玄米を主食にする際に気をつけるべきこともあります。

 

 

  • 白米より消化しにくい
  • よく噛む必要がある

 

 

この2点です。

 

胚芽がしっかり残っているため、栄養抜群ですが消化しづらいという特徴があります。

 

 

そして消化しづらいのでよく噛まないと未消化のまま排泄されてしまいます。

 

 

現代食の問題点は調理加工され、栄養素が抜け落ちていることです。

そして調理加工されて柔らかくなってしまい、咀嚼回数も自然と減ってしまいます。

 

玄米を白米と同じように食べるとせっかくの栄養素を取りこぼしてしまいます。

 

このコラムをお読みいただき、玄米食に変えるお方は意識的によく噛むようになさってくださいませ。