私が医療やトレーニング分野を志した背景には、自分自身がスポーツで数々のケガを経験したこと、そして現在は他界している祖母の存在が影響しています。幼少期から水泳やサッカーに親しみ、高校からは柔道に打ち込みました。しかし、骨折や靱帯損傷などのケガが絶えず、壁にぶつかる日々。そんな時、整形外科に通っていた祖母から、リハビリの先生が心とカラダの支えになっているという言葉を耳にしたのです。人のカラダに携わる仕事に憧れが芽生えた瞬間でした。

社会人になってからは福祉分野で障害者スポーツなどに従事。医療分野の方々と仕事をする機会があり、そこで私は愕然としました。カラダに関する自分の理解の乏しさや、医学知識の差を痛感したのです。加えて、祖母が膝の痛みや変形で歩けなくなり、人工膝関節手術を拒んだため、寝たきり状態になりました。人のカ

ラダに携わる職業に就いていながら、役に立つアドバイスができない。そんな自身の不甲斐なさから、スポーツ医療分野への転向を決めました。「ひとりでも多くの人が、寝たきりにならない世の中にしたい」。そう決意したのが2004年のことです。

大きな転機になったのは、東京の恵比寿にある「R-body project」との出会い。医科学的根拠に基づいたカラダの再生や、トレーナーの教育を行う施設です。この施設の存在が、自分の目指すべき道へと導いてくれました。それから少しずつ研鑽を積み、2014年に「AMBER X STUDIO」を開設。2018年にはスタジオを一新し、「AMBER LAB」として新たなスタートを切りました。これからも、一人ひとりの心とカラダの支えになれるよう、常に進化を続けていきます。