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栄養コラム
2020.04.17

免疫低下を予防するポイント

 

今回のコラムでは免疫力を高めるためのポイントをお伝え致します。

 

免疫力を高めるための食品や栄養素も大変重要なのですが、食生活の改善においてまず大切なのは“制限因子”を取り除くことです。

 

つまり「免疫力を下げているもの」を取り除くことです。

 

そうすることで自ずと免疫力は高まりますし、そもそも免疫とは私達が地球上でウイルスや細菌などの微生物と共存するために生まれ持った機能です。

 

ですので免疫力が低下しているのであれば、

本来の機能に制限をかけるものを取り除く必要があります。

 

 

ここで本題に入りますが、取り除くべきものは

 

  • 慢性炎症
  • 過剰な心理的、肉体的なストレス

 

です。

 

 

いずれもコルチゾールというホルモンが関わってきます。

このコルチゾールは副腎と呼ばれる臓器から分泌されて、体内の内部環境の調整に関わり、生命の維持に必須のホルモンです。

 

 

このコルチゾールは心理的、肉体的なストレスがかかった時に血圧や血糖値を上げて全細胞に酸素や栄養素を運び、そのストレスに対処しようとします。

 

体内で炎症反応が起こっている際にもこのコルチゾールは活躍します。

コルチゾールはステロイドホルモンであり、炎症抑制効果も持ち合わせています。

 

炎症と言うのは身体が傷を負った際の治癒の第一歩です。

そのため炎症反応は回復のために必須なのですが、炎症が起った後に速やかに収束する必要があります。

 

摂る栄養素に問題があれば体内では常に炎症反応が起こっている状態、「慢性炎症」となります。

 

この時には炎症抑制のため、常にコルチゾールが分泌されてしまいます。

 

 

さて、このコルチゾールですが実は免疫を司る白血球の抑制効果も持ち合わせています。

 

そのためストレスが常態化したり、慢性炎症が発生していれば過剰にコルチゾールが分泌されてしまい免疫機能が低下してしまうのです。

 

 

例えば

 

「多忙な時期はピンピンしているのに、そこを乗り越えると風邪をひく」

「すごいストレスに感じる仕事をやり抜いた後に体調を崩しやすい」

 

こんな経験はありませんでしょうか?

 

これはストレス下にあり、

コルチゾールが過剰に分泌されたことも関係します。

 

このようにして日常のストレスが貴方が本来持っている免疫機能を低下させているのです。

免疫強化のためにも、まずはストレスを取り除くことは必須です。

 

では食事面ではどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

こちらも「まずは取り除く」が重要になります。

 

その中でも油の質が重要です。

 

 

油は消化吸収された後、私達の11つの細胞を構成する細胞膜の原料であり、炎症/炎症収束のバランスに大きく関与してきます。

 

特にリノール酸と呼ばれる油の過剰摂取には注意が必要です。

このリノール酸は代謝されていく過程でアラキドン酸というものに変わっていったりもします。

 

このアラキドン酸は脳神経の新生にも必須であり、特に幼少期の脳の発達にも欠かせません。

 

肉類、魚類、たまごに多く含まれます。

つまり主菜を毎食用意すること、これが大切です。

 

アラキドン酸は主菜を調理加工少なく食べていれば摂ることができます。

ですが「アラキドン酸カスケード」と言われるものがあり、リノール酸はアラキドン酸に代謝されていきますが、その後に生成されるエイコサノイドと呼ばれるホルモン様の働きをする物質が炎症反応を促進し、炎症を慢性化してしまいます。

 

このリノール酸は多くの食品に含まれていますが、それが問題なのではありません。

リノール酸が豊富なサラダ油などを用いて調理加工をする食事が習慣化してしまうのが問題です。

 

 

そのため慢性炎症を抑え、免疫機能が正常に働くためにも調理加工の少ない食事がポイントになります。

 

AMBERコラムでもお伝えしている

 

主食

主菜

副菜

 

これらを調理加工少なく食べる食生活の習慣化

 

 

それは免疫を強化するための食事とも言えます。

健康や日常の価値観が見直されている今ですから、ぜひ皆様の食習慣を見直してみるのもいかがでしょうか。