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栄養コラム
2020.06.17

摂る脂質も質が大切

前回はたんぱく質、その前は糖質と続きましたので今回は脂質についての話になります。

 

糖質には様々な種類があります。

 

グルコース、フルクトース、ガラクトース

グルコース+フルクトース=スクロース(砂糖)

 

たんぱく質は更に種類が豊富になり、

20種のアミノ酸を基にして様々なペプチド、タンパク質となります。

 

このタンパク質となった時、輸送タンパク質、貯蔵タンパク質などを筆頭に体内で様々な役割を果たすようになります。

 

糖質、たんぱく質、脂質のようにカロリーを持ちエネルギー源となる栄養素を三大栄養素と呼びます。

 

糖質はまさに私達の身体のクリーンエネルギーになります。

 

 

そしてたんぱく質は私達の身体と心の原料になります。

 

 

では脂質は私達の身体でどのような働きをもっているのでしょうか。

実は脂質も構造毎に呼び名が違い、役割にも変化があります。

 

                  

まずは単純脂質です。

この単純脂質は私達がよく知っている貯蔵エネルギーとしての役割があり、代表格として中性脂肪が該当します。

 

そして、次に複合脂質です。

これは中性脂肪やリン酸、アミノ酸、糖などを原料にして出来上がります。

これは貯蔵エネルギーというより、なんらかの具体的な役割を持ったものになります。

例えば私達の細胞膜を構成するリン脂質です。

 

私達の細胞11つは細胞膜を持っていますが、この細胞を仕切る膜はなんと食べ物に入っている油をもとにして作られているのです。

 

そして、最後に誘導脂質です。

これは複合脂質が分解されることによって生まれますが、これはエネルギー源になるだけでなく組織やホルモンの構成材料になり、ホルモン様の働きを持つ生理活性物質としての働きを持ちます。

 

コレステロール、脂肪酸がこの誘導脂質に該当します。

 

 

そして、摂る脂質の質を考えるということは脂肪酸の種類を考えようという意味になります。

 

 

この脂肪酸の種類はリン脂質の材料として細胞膜の柔軟性を決める要因になりますし、また誘導脂質としてエイコサノイドと呼ばれるホルモン様の作用を左右します。

 

 

 

 

こちらが細胞膜です。

おたまじゃくしのようなものがリン脂質です。

 

生体内の炎症反応、アレルギー反応のアクセルのような働きをするのがオメガ6脂肪酸といわれる脂肪酸の種類になります。

 

ただ忘れてはいけないのが、このアクセルは人体の健康のために必要なものだということです。

 

良くないのはブレーキを忘れてしまうことです。

炎症反応、アレルギー反応のブレーキになるのがオメガ3脂肪酸です。

 

 

車の運転を安全におこなうにはアクセルとブレーキの使い分けが重要です。

身体も同様に炎症と抗炎症の使い分けが大事なのです。

 

ですが現代人はオメガ6過剰、また飽和脂肪酸過剰になることで細胞膜が慢性炎症状態に陥りやすくなっています。

 

そしてこの慢性炎症は万病の元とも考えられています。

ですから摂る油にこだわりを持つことで細胞膜の慢性炎症を改善することが可能です。

 

抗炎症のために特に摂りたいのは亜麻仁油、えごま油、そして青魚に含まれる油です。

 

特に亜麻仁油、えごま油は調理油として加熱して使うと、痛みやすいので注意が必要です。。

ですのでスープやサラダなどに少量かけるのが定番の使い方になります。

 

加熱調理にオススメされるのはオリーブオイル、アボカドオイルなどになります。

これらは熱に強く痛みづらいです。

 

 

油に気を付けると同時に注目していただきたいのは腸内環境です。

実は炎症のアクセルにもなるオメガ6の油ですが、なんと腸内の善玉菌の一部がリノール酸と呼ばれるオメガ6HYA(水酸化脂肪酸)に代謝し、抗炎症、腸管バリア作用を発揮するようにしてくれています。

 

 

腸内細菌は私達の身体を守ってくれているのです。

摂る油に気を付けると同時に私達の身体を共に守ってくれている腸内細菌にも気を付けることができれば、更に様々な不調を予防することができるかもしれません。

執筆:川合ニュートリションアドバイザー

 

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